設立趣旨

子どもの健全な成長のための外あそびを推進する会(以下「外あそび推進の会」)は、乳幼児から児童を対象に、外あそびを通じて心身および五感の発達、生きる力を育むために必要不可欠な「外あそび」を推進するプログラムや活動を提供し、子どもたちの健全な成長を図ることにより、広く社会に貢献することを目的として、任意団体として活動してまいりました。

子どもの1日の外あそび時間は35年間で30%以上減少

シチズン時計調べ

日本社会は急速な少子化に直面しており、未来を担う子どもたちの育成を社会全体で支えていくことは極めて重要です。しかし近年、テクノロジーの浸透や家族や地域コミュニティのあり方の変化などにより、子どもたちの生活環境は大きく変化しています。

2016年に実施された、小学校高学年を対象にした調査によると、子どもたちが外あそびに費やす時間は、1981年の2時間11分から、2001年には1時間47分、2016年には1時間12分と、35年間で30%以上減少しました。(「外あそびの現状」について、詳細はこちら

生活環境の変化は、子どもが外あそびをするのに必要な空間・仲間・時間(3つの間:サンマ)の不足をもたらし、多くの子どもたちにとって、日常的な外あそび体験の確保を難しくしているのが現状です。また、近年は子どもの近視増加も深刻な社会問題となっており、屋外活動が視力の維持に役立つということが学術的な調査や研究により明らかになっています。

このような背景のもと、私たちはこれまでの任意団体としての活動を発展させ、特定非営利活動法人として活動の社会的信頼性と継続性を高め、より多くの関係者との連携を促進しながら、外あそびを通じた子どもの健全な成長に資する取り組みを一層推進してまいります。

代表理事からのご挨拶

代表理事からのご挨拶

私たちは、これまで、任意団体として「外あそび」の大切さを伝え、子どもたちの健やかな成長を願って活動を続けて参りました。

このたび、その活動をさらに発展させるべく、「特定非営利活動法人 子どもの健全な成長のための外あそびを推進する会(略称:外あそび推進の会)」を設立いたしました。法人化により、活動の社会的信頼性と継続性を高めるとともに、行政・教育機関・保護者の皆さまをはじめとする多くの関係者と連携しながら、より幅広い取り組みを進めていく所存です。

外あそびは、子どもにとって心身の発達だけでなく、人との関わりや自然とのふれあいを通じた豊かな学びの機会でもあります。私たちは、現代の子どもたちに必要なこの「外あそびの価値」を見つめ直し、社会全体でその環境を守り育てていくことを目指しています。

皆さまのご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

2025年10月
特定非営利活動法人 子どもの健全な成長のための外あそびを推進する会
代表理事 前橋 明
(子どもの健康福祉研究所所長・早稲田大学名誉教授/医学博士)

メンバー紹介

前橋 明

前橋 明(代表理事)

子どもの健康福祉研究所 所長・医学博士
早稲田大学 名誉教授
国際幼児体育学会 会長
日本食育学術会議 会頭
日本レジャー・レクリエーション学会 前会長
日本幼児体育学会 前会長・名誉会員
インターナショナルすこやかキッズ支援ネットワーク代表

石井 浩子

石井 浩子(副代表理事)

京都ノートルダム女子大学 現代人間学部
こども教育学科 教授

村上 晶

村上 晶(理事)

順天堂大学 名誉教授
公益財団法人日本失明予防協会 理事長

重松 裕人

重松 裕人(理事)

岩渕 誠人

岩渕 誠(監事)

今後の活動内容(予定)

  • 外あそびの重要性に関する情報提供・普及啓発(ホームページ・SNS等)
  • 外あそび体験会や地域イベントの企画・支援(企業・団体などとの連携)
  • 外あそび推進に関わる指導者・リーダーの養成および認定講習会の実施
  • 子どもの健康や発達に関する研究活動との連携、調査・実践報告の発信

めざす社会像

子どもたちがのびのびと外で遊び、五感を使って自然とふれあいながら成長できる。そんな当たり前の光景を社会全体で支える仕組みづくりに貢献していくことが、私たちの使命です。外あそびは、子どもにとって「あそび」であると同時に、「学び」の場であり、心とからだと社会性を育むかけがえのない時間です。

「外あそび推進の会」は、今後も外あそびを軸とした子どもの健全育成に貢献し、持続可能で豊かな子育て社会の実現を目指して活動を展開していきます。