| 講演タイトル | 『外遊びで守るこどもの目 今日からできる近視予防』 |
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| 座長 | 村上 晶 先生(順天堂大学医学部眼科 特任教授 / 特定非営利活動法人 子どもの健全な成長のための外あそびを推進する会〔略称:外あそび推進の会〕 理事) |
| 演者 | 四倉 絵里沙 先生(慶應義塾大学医学部眼科学教室 特任講師) |
昨今、社会問題となっている子どもの近視の増加については、ご自身のお子さまを心配する保護者の方や、子どもとの接し方、指導の仕方でお悩みの教育関係者の皆さまもすくなくないかと思います。当会では、そのような皆さまに正しい知識を持って、安心して子どもたちと接していただける様、有識者の先生方にご講演をいただきました。
迫りくる「近視パンデミック」の脅威
現在、子どもの近視は増加の一途をたどっています。世界の近視人口は増加傾向にあり、2050年には世界の人口の2人に1人が近視になると予測されています。
日本国内でも、文部科学省の調査で小学校6年生の50%以上、小学校1年生でも約20%がすでに近視という深刻な事態です。
近視とは、主に眼軸長(目の奥行き)が伸びてしまうことで、遠くのものがぼやけて見える状態です。問題は、これが重度な強度近視(屈折度数-6.0D以上など)へ進行することです。
強度近視になると、眼球が変形し、非近視者と比べて近視性黄斑症のリスクが845倍、網膜剥離が13倍となるなど、失明につながる深刻な眼疾患の危険性が劇的に高まります。
そして、低年齢(特に小学校入学前)で近視を発症するほど、その後の進行が速く、将来的に強度近視になりやすいため、小児期からの予防が急務とされています。
こどもの視力を守る「3つの予防策」
近視の原因には遺伝的要因もありますが、今回のご講演では 「遺伝よりも環境やライフスタイルを変えることが近視リスクを下げるために大切」 というお話しがありました。
ご家庭で今日からできる「3つの予防策」とはいったいどのようなものなのでしょうか。
1.積極的な外あそび
近視予防に最も効果的なのは屋外活動です。理想的な時間は1日2時間以上。屋外の高照度(1,000ルクス以上が大切)や日光に含まれるバイオレットライト(波長360~400nm)が、近視を抑制する効果がある可能性が示唆されています。
2.近くを見るときの「30-30-30(20)」ルール
近くで作業する時間を管理しましょう。画面や紙面から目を30cm以上離し、30分に一回は30秒(20秒)以上遠くを見て目を休める「30-30-30(20)」ルールを徹底します。
3.外あそびで近業リスクを打ち消す
研究では、近くを見る時間が長くても、屋外活動が多い子どもは近視になりにくいことが示されています。近業管理と外あそびをセットで行うことが、目の健康を守る効果的な組み合わせです。
熱中症や紫外線対策を忘れずに、今日から生活に「外あそび」を積極的に取り入れ、子どもの大切な目の健康を守りましょう。
<共催:特定非営利活動法人子どもの健全な成長のための外あそびを推進する会 / ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニー>