2021年3月30日、「子どもの健全な成長のための外あそびを推進する会」顧問である小倉將信衆議院議員の主催で、外あそびを推進するために必要な政策的取り組みを検討する勉強会の第2回が開催されました。
勉強会は、井上信治内閣府特命担当大臣、上野賢一郎自由民主党副幹事長、牧島かれん自民党青年局長、加えて内閣府、文部科学省、スポーツ庁、環境省、国土交通省の出席のもと、「すべての子どもたちが身近な場所で外あそびができる環境を~都市開発と子育て環境の整備について~」をテーマに行われました。オブザーバーとして、公益社団法人日本プロサッカーリーグ、ガイナーレ鳥取の皆さまにもご参加いただきました。
まず、「推進する会」のメンバーである、ジョンソン・エンド・ジョンソン ビジョンケアカンパニーより、プレジデントの森村純氏による会の活動報告、社長室の重松裕人氏による、作成中の政策提言に関する説明がありました。
続いて、同じく会のメンバーである公益社団法人MORIUMIUS(モリウミアス)理事の油井元太郎氏による講演が行われました。MORIUMIUSのある石巻市雄勝町からオンライン参加した油井氏からは、都市部に住む子どもたちにとって、「自然に寄り添った暮らし」は今や非日常のものになりつつあること、一方で、都会でも実践できる自然とのふれあい、堆肥づくりや家庭菜園を通した循環型社会に関する学びは、子どもの豊かな成長にとって重要な役割を果たすことを踏まえ、日常における自然とのふれあいの大切さについてお話しがありました。
都市開発の視点からは、東京建物株式会社ソリューション推進部越智啓二郎様より、自然体験のできる緑地をふんだんに取り入れた住宅開発の事例や、公園利活用を推進するための公募設置管理制度(Park-PFI、国土交通省)などについてお話しいただきました。また、公園が活発に利用されるためには、室内あそびやゲームに負けない、遊びたくなるような公園にすることが必要であり、コンテンツの充実化も重要であることにも言及がありました。
質疑応答では、オンライン参加した会のメンバーも交え、空間の整備だけではなく、子どもに自然体験を促し、あそびの楽しさを伝えることのできる人材を育成することの重要性や、子どもをはじめとする地域住民にとって生活しやすい環境づくりを進めていくうえで、どのような政策が考えられるか、といった点について、闊達に意見が交わされました。また、校庭開放の利用状況や、利用推進にあたり、学校側の責任やリスクの軽減策について検討が必要であることが挙げられました。
「子どもの健全な成長のための外あそびを推進する会」では、引き続き国会議員勉強会を開催し、外あそび推進に関する好事例や現場の声をお届けしていくほか、すべての子どもたちがより身近な環境で、安全に楽しく外あそびができる環境を整備するための取り組みを続けていきます。